長年、お菓子教室をしていると
『どうやってレシピを考えるんですか?』
と聞かれることがよくあります。
お菓子の先生になりたい、仕事をしたいけど
自分でレシピを作るのは苦手。
協会指定レシピを、使用料を払ってレッスンしている
という方も少なからずいらっしゃいます。
でも、自分でつくったレシピを
生徒さんから、“おいしい”と喜んでもられたとき、
何ものにも変えられない、嬉しさがあります。
今回、質問があったので私のやり方をシェアしますね。
レシピは1から作りません。
過去レシピを元にアレンジを加えることが多いです。
どういうことか、その手順を説明します。
先日インスタライブした、
マンゴープリンを例にとってみましょう。
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10年ほど前からレッスンしていた
レシピを引っ張りだしてきました。
↓
誰に、どんな風に楽しんでもらうか?
を定めた上で、
インスタLIVE用にアレンジした
レシピに作りかえます。
↓
試作を繰り返して調整する。
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ざっくり言うとこんな流れです。
過去に繰り返し試作して完成させた
手持ちのレシピをベースにしているので
1から考えているわけでありません。
その手持ちのレシピを、
要件に合わせてカスタマイズするときに
欠かせないのが製菓理論です!
例えば、見知らぬ国へ1人旅をして
思い立って違う所へ行きたくなったとき
ガイド本がない、聞けるガイドさんがいないと迷います。
ネットで情報を探せるけれど、
検索のコツがいるのと、
正しい情報を選びとる目が求められます。
でも、ガイド本があれば、
行ってキケンな目にあったり、
ガッカリするリスクを減らせます。
興味もった場所をガイドさんに聞くと
ガイド本にはない、現地情報を教えてくれることも。
製菓理論はこれに似ているな~と思いました。
もう1つ大事なことがあって
そのレシピが、どのタイプに属するのか?
を理解することです。
分かってないと、お菓子の魅力や特徴を人に伝えにくくなります。
どういうことかというと…
マンゴープリンとひと口に言っても
大きく分けて2つのレシピがあります。
カスタードが入るか、入らないか、です。
カスタード??
イメージしずらいかもしれませんが
中華系の本や現地レシピでは
『カスタードパウダー』入りを見かけます。
今回のレシピは、カスタード(卵)が入らないタイプ。
フレッシュなマンゴーを使い果肉を残します。
家庭で楽しむ想定なので
断然フレッシュマンゴー!推し。
マンゴーで味が変わることも魅力なんですよね。
ちょうどLIVE前、ローソンでたまたま見つけた
まるでマンゴーみたいなマンゴープリン
原材料をみるとカスタード入り。
たまに、アイスクリーム入りマンゴープリンの
レシピを見ますが、カスタードベースで作る
アイスクリームで代用することで、手間を省いたものです。
カスタード入りだとこんな味になるんだな~
このレシピの意図は、多分…
タイプを分かっていれば、こんな風に気づけるんです。
点でみていたものが、線でつながって平面になり…
そこに自分の経験が加わると
立体になっていく感じでしょうか。
タイプ分けは、お菓子ごとにあります。
理論にもとづいた確実においしいレシピと
タイプや理論をお教えしていくのが
マンツーマンのプロコースです。
だからどんどんアレンジして
自分でレシピを生み出せるようになるんです。
その答え合わせ、ガイドさんの役割を私がします。
ということで、どうやってレシピを考えているのか
シェアさせていただきました。
まとめると
①おいしいレシピが手元にある状態をつくる。
②アレンジするために製菓理論を使いこなす。
③タイプ分けを理解する。
でした。
お菓子のレシピを自分で作れるようになりたい方の
参考になれば幸いです。