【アガー凝固剤】お菓子づくりで失敗しない活用法

定期LIVEレッスン

夏のゼリー作りに大活躍の凝固剤「アガー」
固まらない原因が分からない。
使い始めたら疑問がいろいろ出てきた、
ゼラチンとの違いがあやふや、という方に向けて、

アガーを使うゼリーの失敗事例、固まらない原因と対処法、
アガーの特性についてパティシエが解説します。

受講生さんの失敗から学ぶアガーの使い方

和モダンフランス菓子プロコースでは、
「凝固剤」の理論とお菓子の実習、両面から知識を深めています。

実際にあった生徒さんの失敗事例を紹介します。

ゼリーが急にモロモロに!固まらない原因と対処法

コーヒーゼリーをよく作っている生徒さん。
ある日、容器に流し入れようとしたら
急にモロモロになったそうです。

何が原因でしょう?

実は私も以前、同様の失敗が。
アガーで固めたフルーツゼリーをグラスに流していたときのこと。

「別のグラスに変えたい」と思いたって。
新しいグラスを流水でサッと流して水気をふき、
いざ流そうとしたらモロモロに、、

なんてことがありました。

2つは原因が同じです。

前者は、冷めたコーヒーを後から加えて温度が下がったから。
後者は、準備にモタついているうちに温度が下がったから。

アガーは30~40℃。
お風呂くらいの温度で固まります。

モロモロなってしまったときは、
もう一度鍋で温めると液体に戻りますよ。

冷めないうちに手早く流しましょう。

コーヒーゼリーが2回とも固まらない!

2回ともなぜか固まらず。アガーの量を追加したら、
少しドロッとはしたけど実習の時のように固まりません。
味は美味しかったです。

というご相談。

ゼラチンと使い方を混同していることが原因でした。

電子レンジで60℃くらいに温めた液体に
アガーを振り入れて混ぜたそうです。

アガーは沸騰寸前まで加熱しないと溶けません!

アガーは、砂糖と混合したのを液体に加えるのが基本の使い方。
アガーだけ振り入れると分散せずダマになりやすいです

配合だけ見て久しぶりに作った。
作り方はだいたい暗記していると思い込んでいた。

ゼリーに限らず、慣れてきた時に起こりがちなパターン。
レシピをよく確認すると、自分で間違いに気付けるはず。

ゼリーが固すぎる!レシピ通りに作ったのに

ゼリーが少し固いように感じました。
アガーの分量は自分で減らしてもいいですか?
というご相談でした。

他メーカーのアガーを使ったとき、起こります。

アガーは製品によって差があります。
使用量や加熱方法、食感・弾力性・保形性などが違うのです。

使い方はお使いのメーカーの説明に従い、
分量を自分で調整ください。

同じ状態にするなら、指定メーカーを選びましょう。

アガーあるある!馴染みあるor無い?

生徒さんを見ていて面白いのが、
アガーは、馴染みある人、無い人に分かれることです。
馴染みのある方は、
「昔通っていた教室で習ってからずっとアガーです。」
「小さい頃、お母さんがいつも使っていた。」という理由。
初めての方は、
「いつもゼラチンです。レッスンで教わって知りました。」
とおっしゃいます。
ちなみに私は?
小さい頃は、おばあちゃんが寒天ゼリーを作っていて。
製菓学校ではゼラチンやペクチンを使用。
アガーはどちらかというと馴染みがありませんでした。

アガーの原材料は植物性

海藻類などから抽出される、カラギーナンという水溶性食物繊維や
マメ科の種子に含まれる成分が原料です。

豚や牛が由来の、動物性ゼラチンを避けたい
ライフスタイルの方にも、使っていただける凝固剤です。

アガーの特徴をさらに深堀り

アガーってどんな特徴があるのか確認してみましょう。

アガーのゼリーはどんな食感?

ぷるん、つるんとしたのど越しのよい食感。
ゼラチンと寒天の中間のイメージです。
こんにゃく粉が配合された製品もあるので、
弾力に違いが出たり、寒天に近い歯切れだったり。
製品によって違いが出ます。

販売に適している理由

一旦かためると、60℃以上にならないと溶けません。
これを利用して、夏のお中元にゼリーは人気です。

一方、ゼラチンは真夏の室温に10~15分置いておくだけで
溶けてしまうことも。

アガーなら、持ち運びが安心で販売向きです。

みずみずしく見えるゼリーのヒミツ

アガーは離水する性質があります。

一旦かたまったものを、崩したりカットすると
さらに離水しやすくなります。

講座ではこの特性を生かすデザートづくりを通して
アガーの特性を実感いただく内容にしています。

紅茶ゼリーになぜアガーが適しているのか?

アガーは無味無臭、素材の邪魔をしません。
紅茶の繊細な香りを最大限に生かせます。

透明度が高いので色がクリアに出ます。

ゼラチンのデメリットをカバー

ゼラチンのデメリットは、パイナップルなどの
南国フルーツを固められないこと。
生のフルーツは、たんぱく質分解酵素をもっているからです。

例えば、ゼラチンのゼリーに
パイナップルをのせるとゼリーが分解されて溶けてきます。

その点、アガーならパイナップルやキウイなども
固めることができます。

作業をスムーズに進められる

アガーはゼラチンに比べて早く固まります。
カフェなどで提供する場合でも、効率的に仕込めます。

教室のレッスンでは、すぐ作れる簡単サブメニュー
としても使いやすい凝固剤です。

アガー使用時に気を付けること3つ

出来上がったら手早く流す!が基本

30~40℃で固まりはじめるので
温度が下がらないうちに手早くグラスに流します。
失敗原因の多くが、上記に書いた2つの事例です。

〇と一緒に煮ると固まらない

「酸」の強い果汁やピューレなど一緒にぐらぐら煮立てると、
固まる力が弱まることがあります。

加えるタイミングは後からです。

固まるまで過度にゆすらない

固まっているか確認したくて、途中でかき混ぜたり、
必要以上にゆすると、固まりずらくなります。

まとめ

アガーを使ったゼリーがモロモロになる原因と対処法
・温度が下がった。
冷めた液体を加えた/加熱後の作業にもたついた
再加熱すると固まる。
アガーを使ったゼリーが固まらない原因
・沸騰寸前まで煮立ててなかった。
・砂糖と混合せずそのまま液体に入れた。
・記憶に頼ってレシピをよく確認してない。
・流し入れてあと過度にゆらしたり混ぜた。
・酸を一緒に長時間煮立てた。
知っておきたいアガーの特性
・ぷるんつるんとしたのど越しのよい食感。
・透明度が高い。
・固めたら60℃まで溶けない。
・無味無臭。
・離水しやすい。
・早く固まり作業性がよい。
・タンパク質分解酵素をもつフルーツが固まる。
・メーカー、製品により違うので説明書に従う。

作るたびに仕上がりが違う、
もっとこうしたい!に対して改善方法が分からない。
のは、製菓理論があやふやなことが原因です。

理論を土台に、思い描く自分らしいお菓子を作り方は
マンツーマンプロコースで叶えていきましょう。

この内容を動画でご覧になりたい方はこちら

154回目 ハピーツスイーツライブでお伝えしました。

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プロフィール紹介
幸せつなぐパティシエ
とくもと さとこ

「趣味のお菓子づくりからプロの仕事に変える」
をコンセプトに
お菓子を仕事にしたい方向けのお菓子教室を運営。

製菓理論をしっかり身につけながら
「日本の地元素材を生かす」にフォーカスした
お菓子づくりを学ぶことで、

・オリジナルレシピ生み出すスキル
・失敗の原因を自分で解決するスキル
・安定した仕上がりの再現するスキル

を身につけます。

「売れるお菓子」を開発し、
お客さまに届けるまでをゴールにサポートしています。

お菓子教室18年目。
のべ3800人を指導してきた経験を生かし

特に「おひとりさまお菓子起業」を
目指す方へのサポートに力を入れています。

第2の人生を充実させたい方を応援します!

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