お菓子教室などで学んだクッキーを、自宅とか
違う環境で作ると、安定して同じものができない。
でも、なぜ同じように作れないのか原因が分からない、
ということありませんか?
ご指導する中で、安定して同じものができない方に
共通した原因があります。
「バターの温度」です。
クッキーが劇的にサクサクなる!バターの温度について
固形バター・溶かしたバターの比較、仕上がりの違いを解説します。
クッキーづくりはバターの温度がカギ
クッキーが安定して同じ状態にできないとき、
見直したいのは「バターの温度」です。
サクサク!大成功だ~!と喜んでも
何も意識せずに作ったのなら、たまたまバターの温度が正しくて
上手くいっただけ、かもしれません。
「たまたま」を期待してばかり、では再現性がありませんよね?
お仕事にしたいなら、おいしく作れて当たり前、と見られます。
どんな環境でも、安定した仕上がりが求められるのです。
固形バターと溶かして固めたバターの比較
こちらの画像をご覧ください。
左は、冷蔵庫から出した固形のバター
右は、実験のために一旦溶かしてから、再度冷蔵庫で固めたバターです。
右は色が黄色っぽく変化しています。
少し室温に置いて、やわらかくなったところを混ぜてみました。
左は、指がスーッと入って、コシがあるしなやかな状態。
いわゆる、室温に戻したバター、ポマード状と呼ばれる状態です。
一方、溶かしたバターはやわらかい。
少しザラザラとした粒感もあって、すぐに溶けだしました。
下に白い水分が出ています。
溶かしたことで、バターが変質してしまったのが分かりますか?
冬場ありがちなバターの失敗
室温が低くて、バターが固いからと暖房の下に置いていませんか?
暖房の温風があたる所に、10分置いたものです。
表面に油が浮いてきてテカテカ。溶けかけのマヨネーズみたい。
液状まではいかないけれど、「一部を溶かしてしまった」状態になります。
電子レンジにかけて、溶けてしまうのも同じことです。
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少し溶けたら冷蔵庫でちょっと冷やそう。
温度が下がって固くなったからOK!とクッキーを作った。
でも、いい状態にならない。なんで~??
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…という失敗を、私も昔やらかしていました。
温度だと気づけないから、改善の仕方が分からない。
混ぜ方とか技術ができてないんだ、と思い込んでいました。
バターは一旦溶かしてしまうと
実験でもわかる通り、再び冷やし固めても元の状態に戻りません。
一部であっても、溶かしたバターが入ると仕上がりは変わります。
溶かしたバターでクッキーを作ったら?
溶かしたバターで作ったクッキー生地と、
適正な固さのバターで作ったものを比較してみます。
現実で全部を溶かすことはないはずですが、
分かりやすくお見せするために溶かしました。
できあがった見た目は変わらないですが、
割ってみると違いがハッキリ!
右は、溶かしたバターで作ったものです。
ひび割れやすく、しなやかさがありません。
手で曲げると割れてちぎれる生地です。
型抜きすると、ポロポロちぎれやすくてキレイになりません。
安定して同じものを作るために必要なこと
適正な固さのバターで作り始めたのに
出来上がった生地が、こうなるケースもあります。
なぜそうなったのか?
溶かしたバターだと仕上がりがどう違うか?などなど…
講座では素材について掘り下げていきます。
クッキーづくりに適したバターは何℃?
バターは何℃になった溶ける?
バターが溶けたサインをどう見極める?
あなたは答えられますか?
レシピ通りに作って完成させておしまい、ではなく、
違う環境でも、安定して同じものを作れるようになるために
必須になるのが、製菓理論なのです。
理論は学んでなければ「知らなくて当然」です。
学べば、曖昧だったことが、気持ちいいほどクリアになりますよ!
動画でご覧になりた方はコチラ
1分のショート動画です。
溶かしたバターが変質した状態を確認いただけます。
違う環境でも安定してお菓子が作るために必須となる
製菓理論をちゃんと学びたい方へ。
作業の中の疑問点をクリアにして、迷わずに作れるようになる、
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