皮付きの桃はコンポートにして皮ごと食べられる?加熱方法で仕上がりを比べてみた

製菓理論

「桃は皮付きで食べられる」ということを前ブログで書きましたが、

皮付きの桃をコンポートにして、
皮ごと気にならずに食べられるのか?
・70℃で30分低温調理。
・熱したシロップを注いで1晩つける。
この2つを比較しました。

桃は皮付きのままコンポートにして
皮ごと食べられますか?

さとこ先生
さとこ先生

さっそく実験してみました!

・皮付きコンポートにすると皮がはがれてしまう。
→ 皮付きなら「生」で食べるのがよい。
・70℃で30分加熱した桃は、とろっとやわらか。
・熱いシロップを注いだ桃は、食感が残り香りが豊か。

 

桃を皮付きのままコンポートにしたら?

鍋で直火でコトコト煮る、いつもの方法だと
皮がはがれるため、袋に入れて低温調理にしてみました。

条件

・桃農家で購入した、やや固めの新鮮な桃
・桃は縦半分にカットして、種を取り除いて皮付きのままカット。

2つの加熱方法でコンポートを作る

① 低温調理(70~75℃で30分加熱)
・カットした桃をシロップと一緒に袋に入れ、脱気してシール。


・70~75℃に保った湯に入れて30分加熱後し、すぐに急冷します。

ちょっと色が抜けて白くなっていますね。

② 熱いシロップでマリネ
・カットした桃に、沸かした熱いシロップを注ぐ。


・袋をシールして、冷蔵庫で一晩浸透させた。

皮の状態

両方とも皮を軽くさわるだけで、
ペロンとむけてしまいました。
低温調理であっても、
熱いシロップを注いでも、

「加熱」されるので皮は、はがれてしまいます。

↑シロップに浸けた桃。

また、コンポートの皮を付けて食べてみたら、
皮だけが口に残って、はがしたくなりました。

皮がしっかり密着した、収穫したての桃なら、
気にならないレベルになるのかもしれませんが…。

今回の結果では、皮付きなら「生」で
そのまま食べた方が、口に残らず楽しめました。

2つの加熱方法で変わる食感と風味

次は、仕上がりの質感や香りの違いを比べます。

70℃で30分加熱した桃
・とろりとやわらかく、なめらかな舌ざわり。
・色が抜けてやや白っぽくなった。
熱いシロップを注いで一晩おいた桃
・食感が残り、フレッシュ感がある。
・淡いピンク色になり、桃の風味や香りが濃く感じた。

加熱方法のヒント

加熱温度や時間によって、
食感をコントロールできることが分かりました。

やわらかく、なめらかな食感にしたい。
→70~75℃で30分加熱

食感を残してフレッシュな印象に仕上げたい。
→熱シロップをかけてひと晩つける

鍋で直火で煮るコンポートに比べて
両方とも風味が濃く、食感も残るように感じました。

70~75℃で30分加熱したもの。

熱シロップをかけてひと晩つける。

まとめ

● 皮付きで桃をコンポートにすると、
皮の食感が、かえって口に残った。
皮付きで生のまま食べた方が、口に残らない。

● 加熱時間と温度で、桃の食感はコントロールできる。

● 熱いシロップでマリネした方が桃の風味が強く感じた。

同時に比較したことで差を体感することができました。
皮付きで桃を使いたい場合は、
加熱せず、生のままがよい!という結論になりました。

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プロフィール
お菓子づくりのプロを育てる専門家
とくもと さとこ

お菓子教室Atelier S Liaison(2006年開業)主宰
のべ3800人以上を指導
地元素材を使った「和モダンフランス菓子」
お菓子のプロを目指す方に
製菓理論とお菓子の基礎を学べる講座を提供
動画教材制作クリエイター

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