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ブリキのタルトリングを新しく買ったんですけど、
使う前に空焼きって必要なんですか?
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空焼きをすると、表面の余分な油が取れて
気持ちよく使い始められますよ。
ブリキ製の型は、使い始めに空焼きをして、製造時についた油や汚れを取り除きます。
私は以前、空焼きで失敗して型が黄色く変色してしまったことがありました。
今回は、ブリキ製のタルトリングを例に、
空焼きの方法と失敗しないポイントをお伝えします。
型の空焼きが必要な理由
ブリキ型を購入したら、すぐに使用するのではなく
「空焼き」という作業を行う必要があります。
これは、型の表面についている機械油や汚れを取り除くために行います。
ブリキ型以外にも、スチール、アルタイト、アルスター、ギルアなど、
シリコンなどの表面加工が施されていない型は、空焼きが必要になります。
製品によって推奨される温度が異なることがあるので、
説明書があればそれに従ってくださいね。
失敗しない!ブリキ型の空焼き手順
それでは、ブリキ型の空焼きの手順をご紹介します。
1. 型を洗って水分をふきとる
型にシールが貼られている場合は、きれいに剥がしましょう。
その後、中性洗剤を使って型を洗います。
出荷時の汚れが付着していることがあるので落としておくことが大切です。
洗った後は、ふきんなどで水分を拭き取ります。
2. オーブンで空焼きする
オーブンを220℃に予熱し、型を15分間加熱します。
型には何も塗りません。この空焼き作業によって、
型の表面に付着していた油などを落とします。
3. 冷ました後に油を塗る
15分経ったら、型をオーブンから取り出して冷まします。
キッチンペーパーを使って薄く植物油を塗ります。
油は米油など無味無臭のものが良いです。
これで、空焼き作業は完了です!
油を塗って空焼きしない理由
空焼きに関して、私は以前、残念になことになった経験があります。
それは「油を塗ってから再度200℃で焼く」という方法を試したときのことです。
ある時、8個ほどの型を一気に購入し、
説明書にあった「油を塗って加熱する」という手順を試しました。
すると、型の表面が黄色っぽく変色し、
さらには樹脂のように固まってしまい、
手でさわるとベタつく状態になってしまったのです。
こすり落とそうとしても、ほとんど落ちませんでした。
その後調べたところ、長時間の高温加熱によって、
油が変質し、樹脂化してしまうことがあると知りました。
確かに、型離れはよくなります。
その一方で表面が黄色く変色しやすくなることもあります。
この両面を考えたうえで、私は「油を塗って焼かない」方法にしています。
実際のところ、3回ほど使用すればバターや油が型に馴染んでいきます。
バターを塗って冷やし、強力粉を薄くまぶして冷やしてから
生地を流し込めば、くっついて使えない、なんてことはありませんでした。
保管時の注意点
ブリキ型は水分に弱く、湿気が残っていると錆びやすくなります。
そのため、使用後にしっかりと乾燥させることが大切です。
洗うかどうかは賛否が分かれるところですが
頻繁に使うなら、キッチンペーパーで汚れをふき取るだけOKです。
1ヶ月以上使う予定がないときは、私は水洗いしています。
オーブン入れて加熱し、水分をしっかり飛ばしきります。
長期間使用しない場合は、薄く油を塗っておくとサビを防ぐことができます。
ブリキ型を使うメリット
お菓子の型には、ステンレスやアルミ、シリコンなどさまざまな素材がありますが、
私はブリキ製の型が好きでよく愛用しています。
熱伝導がよい
その理由のひとつは、熱伝導の良さです。
ステンレスに比べて熱が伝わりやすく、焼き色がキレイにつきます。
使うほどに風合いが増す
ブリキ型は「育っていく」という特徴もあります。
使い込むうちに、型の表面が馴染み、型離れが良くなるのです。
さらに、長年使い続けることで、色合いも変化し、味わい深くなっていきます。
このようにお手入れしながら、長く大切に使えるので愛着がわきます。
コストを抑えられる
もうひとつのメリットとして、価格のリーズナブルさがあります。
ステンレスやシリコン型と比べると、比較的安価に手に入るため、
お菓子教室を開いている方や、販売をしている方が大量に揃えるのにも向いています。
まとめ
①中性洗剤で洗って水分をふく
②220℃のオーブン15分空焼き
③植物油を薄くぬる
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所要時間 10分05秒
【お菓子の型 空焼き】ブリキ型 タルトリングの空焼きと型離れをよくする方法