お菓子の素材に会いに、茶畑へ|徳島・天空の山茶 2023

徳島特産素材

徳島素材を使った和モダンフランス菓子の講座で、
使わせていただいてる
平松製茶工場の「天空の山茶」

今年も茶摘みに参加してきました。
茶摘みの様子をレポートします。

西祖谷山村ってどんなところ?

徳島県の西祖谷山村の有瀬(あるせ)
細いくねくねとした山道を上へのぼっていくと、
ぱっと視界が開けて、
段々畑の茶畑が見えてきます。

早朝に到着すると、
すでにぽつぽつと人の姿が。

朝日を浴びて、緑がまぶしい。
ウグイスの透きとおる声が響いていて、
まさに“天空”のような場所です。

ここ祖谷(いや)は、日本三大秘境のひとつ。

近くには有名な観光名所「祖谷のかずら橋」もあり、
ゴールデンウイークには
著名人が訪れていたとか。

標高450mからの見下ろす景色。
晴れた日の早朝には雲海がみえることもあるとか。

そして冬は真っ白の雪でおおわれるそう。


平松さん撮影

無農薬の山茶を急斜面で手摘み

茶畑は機械が入れないほどの急斜面。

ここで育つのは、
山に自生している在来種のお茶。
それが「天空の山茶」です。

初めて参加したときは
「足を滑らせたら転げ落ちそう」
とヒヤヒヤしたものですが、
ご年配の方々がひょいひょいと登っていく姿に
驚かされました。

昨年は、無防備に行って反省したので、
今年は帽子なども準備してしっかり装備で参加。

「かたい葉や、古い葉はさけて。
新芽のやわらかい部分だけをつんでね」

「茎は入れないように」

ベテランの方に教わりながら手を動かします。

最初はなかなかカゴが
いっぱいにならなかったのが、
慣れてくると、少しずつ
ペースがつかめてきました。

この茶畑は
「にし阿波の傾斜地農耕システム」として、
世界農業遺産にも認定されているそうです。

茶葉の間に身をかがめていると
草のような青い香りに全身が包まれます。

不思議なことに、
茶畑の中は虫がほとんどいません。
たまにテントウムシを見つけるくらい。

その理由は、
年に4回の刈り込みを行っているから。
丁寧に手入れされているため、
虫がつきにくく、茶葉もとてもきれいです。

参加者や村の人たちとの触れあえる


Bethanyさん撮影

お昼は、平松さんのご自宅へ。

風が抜ける軒先でくつろぎながら、
手作りのお弁当とお茶をご馳走になりました。

「NHKで見たことある!この前出てなかった?」

番組を見てくださっていた方から
声をかけていただく場面も。

3時のおやつには、祖谷山村の郷土菓子
「だんご」をいただきました。

みょうがの葉で包んで蒸した、
さしい味の蒸し菓子。

地元ならではの素朴なおもてなしに、
ほっと心がほどけます。

食べられる山菜などを発見

この土地には、みょうが、イタドリ、
ぜんまい、野苺など
食べられる山菜がたくさん自生しています。

「野苺は木苺とはぜんぜん葉が違うけんな。
おいしいですよ。」

「みょうがは、下のところを切って使うんよ。
炒めて卵とじにしたら美味しいよ。」
ちりめんとあえてもいける。」

「たけのこを塩漬けにして
メンマ作ったらおいしいよ。」

地元の方たちが教えてくださる暮らしの知恵。

海の近くに暮らす私にとって、
山の食文化はとても興味深いものでした。

茶摘みの新しい記事2025年はこちらでご覧になれます
ぜひ合わせてご覧ください。

茶畑からのYouTubeライブも配信

お昼の休憩時間に、
茶畑からYouTubeライブを行いました。

一緒に配信したのはBethanyさん。

海外向けの、徳島の風景や文化を紹介するコンテンツ
HiddenTokushimaを運営されています。

楽しみにしてくださっていた受講生さんも
リアルライブにきてくれました。

絶景ですね~
丁度、一年前から先生のオンライン講座受講しました。
一番最初の講座が天空の山茶とのロールケーキでした。
このような大自然の中で育てられた天空の山茶だったのですね。
感無量です。茶摘み楽しんでください。
ライブ配信ありがとうございます。
茶摘みの絶景、もう一度動画でゆっくり拝見しました。
先生の講座や動画を通して、
徳島の魅力を知っていくと、心も豊かになっていきます。

嬉しいコメント。

口に入れるものだから完全無農薬で

平松さんのお茶は、
化学肥料も一切使わず、完全無農薬。

昔はこの集落にいっぱいあったけど
手間がかかるからみんなやめていった。
根こそぎ切ってしまって。製品として出荷できるのはウチぐらい。口に入れるものでしょ?
自分も嫌じゃもん。虫も食べるけど、
全部食べずに残してくれるから
残った分をお茶にしたらいいだけ。

お茶を販売されている業者さんなどから、
毎年、注文を頂くそう。

肥料をやらないかわりに10月になると、
“カヤ”を円錐形の束にしたものを30個ほど作るそう。
2ヶ月間、干して乾かすのだとか。

軽くなったら背負って、茶畑に敷き込む。
毎年それが秋の仕事。腐葉土のようになって肥料になっている。
だから茶畑には草があまりはえない。
除草剤とか使うのは嫌やし。
草ボーボーやけど、草でお茶の木が枯れるわけでない。

除草剤は使わず、草の力を活かして茶畑を守る。
まさに、自然とともにあるお茶づくりです。

「やぶきた」という品種
茶摘みの時期より少し遅れて収穫する
「やまとみどり」という珍しい品種

どちらもブレンドせずに仕上げるそう。

淡い色で、スッキリしたまろやかな味わいです。

「苦味が出にくいので
お菓子には、天空の山茶は合うと思う」

地元素材を使ったお菓子づくり

この「天空の山茶」は、
和モダンフランス菓子のプロコースで
全国の生徒さんにお届けしています。

天空の茶葉を、贅沢混ぜ込んだクリーム。
生地にはお茶のシロップを染みこませた、
お茶尽くしのロールケーキ。
茶摘みで眺めた
お茶の段々畑。
天空の雲をイメージしています。

素材の特性を知って、
茶葉の活かし方をマスターしたら
あなたの地元素材や、お気に入りの茶葉で
ぜひアレンジしてみてくださいね。

その時必要になってくる
製菓理論もしっかり学べます。

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プロフィール
お菓子づくりのプロを育てる専門家
とくもと さとこ

お菓子教室Atelier S Liaison(2006年開業)主宰
のべ3800人以上を指導
地元素材を使った「和モダンフランス菓子」
お菓子のプロを目指す方に
製菓理論とお菓子の基礎を学べる講座を提供
動画教材制作クリエイター

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