ケーキの上に飾った桃やりんご、
気づいたら茶色っぽくなっていた…
そんな経験はありませんか?
レモン汁などに浸けると少しマシになるんですけれども、
お店などはどうしてるんでしょうか?
という質問にお答えします。
いろいろ聞くけど、どれが一番効果が高いんですか?
5つの方法を比較実験してみました。
最も効果が高い組み合わせが分かりました!
りんご、桃、バナナで比較します
りんご、桃、バナナは、変色しやすいフルーツ。
ケーキのデコレーションによく使うものを選びました。
フルーツの変色防止の5つの方法
実験方法
それぞれの水溶液に、
カットしたフルーツを15分ほど浸けたあと、
常温で3時間放置して、
どのくらい変色するかを比べました。
フルーツの変色防止5つの水溶液
- 砂糖水 (水200g+グラニュー糖30g)
- トレハロース水 (水200g+トレハロース30g)
- レモン水 (水200g+レモン果汁30g)
- はちみつ水 (水200g+はちみつ30g)
- トレハロースを茶こしでふりかける
フルーツのカット後すぐに、
トレハロースをふりかける方法も試しました。
3時間放置後の変化
5つの方法すべてに、変色防止効果が見られました。
基本的には、どのフルーツも白さが保たれていて、
きれいな状態をキープできています。
では、それぞれの状態を詳しく見ていきましょう。
何もしない状態
比較の基準として、
カットしたまま3時間放置したものです。
全体的に茶色くなり、乾燥が目立ちます。
砂糖水(水200g+グラニュー糖30g)
桃やバナナも、みずみずしさをキープできていて、
変色はほとんど見られません。
トレハロース水(水200g+トレハロース30g)
グラニュー糖とほぼ同じくらい、
変色がほとんどない状態が保たれています。
レモン水(水200g+レモン果汁30g)
フルーツで違いがみられました。
りんごが少しくすんで筋が目立ちます。
桃、バナナは変色してなくて非常にキレイです。
はちみつ(水200g+はちみつ30g)
他に比べて茶色くなっています。
特に桃は断面が茶色っぽくなっています。
トレハロースを直接ふりかけたもの
変色が進んで、やや乾燥もみられました。
白い部分と茶色い部分にムラが出ていたのは、
茶こしでふりかけたことで、
均一にかからなかったのかもしれません。
5時間後の変化
5時間後の状態も観察してみました。
砂糖水とトレハロース水に浸けたものは、
白さをしっかりキープしていて、
変色防止の効果が長時間続いているのが分かりました。
味の比較
砂糖水
自然な甘さが加わって美味しく感じます。
トレハロース水
甘さ控えめでフルーツ本来の自然な甘さ。
レモン水
酸味が強すぎて酸っぱく感じました。
はちみつ水
優しい甘さで、ほんのりはちみつ風味。
結論ベストな組み合わせはダブル使い
- 砂糖水 + レモン果汁
- トレハロース水 + レモン果汁
なぜこの組み合わせが良いかというと、
変色防止の効果が特に高かったのが、
砂糖水とトレハロース水だったからです。
どちらも、5時間以上経っても
白さがしっかり保たれていました。
また、桃とバナナに関しては、
レモン水もとても効果的で、
変色せず、きれいな状態を保つことができました。
ただし、レモン果汁だけだと酸味が強く、
そのまま食べると味に影響が出ます。
そのため、甘みのある水溶液と
組み合わせることで、味のバランスも整います。
実際、フルーツカッティングのプロと
YouTubeでコラボしたときも、
「砂糖水+レモン果汁」の組み合わせでした!
やっぱりそうなんだ!と、改めて納得です。
フルーツはなぜ茶色くなるの?
フルーツをカットしたあと、
しばらく置いておくと茶色く変色しますよね。
この現象は「褐変(かっぺん)」と呼ばれています。
原因は、フルーツに含まれている
2つの成分が、空気に触れることで反応するからです。
ひとつは「ポリフェノール」という成分。
色や渋みの元になるもので、
ブルーベリーの濃い紫色や、
りんごの変色にも関係しています。
もうひとつは
「ポリフェノールオキシダーゼ」という酵素です。
この酵素が、空気中の酸素と一緒に
ポリフェノールと反応することで、
茶色く変色が進みます。
これが「フルーツの変色」の正体です。
まとめ|フルーツの変色を防ぐには?
変色防止効果が高いのは、
「砂糖水+レモン果汁」
「トレハロース水+レモン果汁」
- 砂糖水・トレハロース水は特に変色防止に効果的
- 桃やバナナにはレモン水も高い効果があった
- レモン果汁は酸っぱくてフルーツの味に影響する
- フルーツの変色は「褐変」と呼ばれ、酸化が原因
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商用時間:17:36
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