小麦粉はふるうべき?お菓子作りに欠かせない理由とタイミングをプロが解説

受講生の質問Q&A

お菓子づくりの基本「粉をふるう」について取り上げます。

粉をふるうのって、やっぱり必要なんでしょうか?
ふるわないと、クッキーやスポンジケーキに違いが出ますか?

というテーマでお伝えします。

Q
クッキーづくりで薄力粉をふるうのと、
ふるわないのでは何か違いがありますか?
A
面倒に感じる気持ちも分かります。
でも、粉をふるうのにはきちんとした理由があります。
この記事では、粉をふるう4つの目的と、
ふるうタイミングについて、わかりやすく解説します。

粉をふるう4つの理由

粉をふるう理由は、大きく分けて4つあります。

  • 空気をふくませる
  • ダマを取り除く
  • 2つ以上の粉類を均一に混ぜ合わせる
  • 異物を取り除く

順番に解説していきますね!

空気を含ませる

袋に入っている小麦粉は、輸送や保管の段階で
ぎゅっと圧縮され、
粉同士が詰まった状態になっています。

そのままだと粉が重たく、
生地にうまく混ざっていきません。
粉をふるうことで、粉全体に
ふんわりと空気が含まれ、軽くなります。

空気を含んだ粉は、
生地に混ざりやすく、混ぜすぎを防ぎます。

例えば、スポンジケーキを作るとき、
ふるっていない粉は空気を含んでおらず、
混ざりにくくなります。

何度も混ぜることになってしまい、
せっかく泡立てた気泡がつぶれてしまったり、
グルテンが出すぎて粘りのある重たい生地に…。

結果として、焼き上がりのふくらみが悪く、
目が詰まって、ふんわり感のない
かたいスポンジ生地になってしまうことも。

ダマを取り除く

開封して時間が経った小麦粉は湿気を吸い、
ダマができやすくなります。

大きなダマが残ったまま焼くと、
生地の中に白い粉の小さな塊が残る原因に。

目の細かい粉ふるいでふるうことで、
スムーズに混ざりやすくなります。

2つ以上の粉類を均一に混ぜ合わせる

小麦粉とココアパウダー、
小麦粉とベーキングパウダーなど、
複数の粉類を使うレシピでは、
一緒に混ぜ合わてから、ふるいます。

ふるうことで、より均一に分散して
膨らみムラや色ムラを防ぐことができます。

異物を取り除く

粉の中に何かが混入してしまうことも、
ゼロとは言い切れません。

例えば、作業中に髪の毛が入ってしまったり、
袋を開けたときの、袋の切れ端が
一緒に粉に入ってしまった…
なんてことも考えられます。

虫の混入は、めったとないとは思いますが。
粉をふるうことで、
お菓子に異物が混ざるとを防げます。

自分で食べるだけならまだしも、
誰かに差し上げるお菓子や、
販売するお菓子であれば、
こういったチェックは大切な工程になります。

粉をふるうタイミング

生徒さん
生徒さん

薄力粉って、いつふるえばいいですか?

さとこ先生
さとこ先生

使う直前にふるうのがベストです!

朝に粉をふるっておいて、
午後からお菓子をつくる…
これは、あまりおすすめできません。

ふるった粉が、空気中の湿気を吸ってしまい、
再びダマになりやすくなるからです。

また、ふるった粉を一度オーブンシートの上に
出した場合は、できればそのまま使いましょう。

容器に戻してしまうと、せっかく
ふるって空気を含ませた粉が、
再び詰まってしまい、
分散しにくくなることがあります。

私も対面レッスンでは、
計量は前日に済ませていましたが、
粉をふるうのは、実習する時です。

まとめ|粉をふるう理由を知れば、お菓子の仕上がりが変わる

  • 空気を含ませダマを取り除く
  • 2つ以上の粉類を均一に混ぜ合わせる
  • 異物を取り除く
  • 使う直前にふるうのがベストタイミング

粉をふるうのは一見手間に感じますが、
お菓子の仕上がりを大きく左右する大切な下準備。
基本だからこそ、ていねいに見直してみてください。

この内容を動画みたい方はこちら

所要時間 7:13

この記事の内容を、以前にYoutube動画でもお話ししています。
3年前の動画なので、拙い部分もありますが、
映像で確認したい方はご覧ください。

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