9月の動画レッスン「ビクトリアサンドイッチケーキ」
の動画撮影が終わりました。
地元素材でアレンジした2種をご紹介します。
すだち×いちじくのビクトリアサンドイッチ
なると金時×ブラムリーアップビクトリアサンドイッチ
この記事は、試作の様子をチラ見せしながら
地元素材を使ったアレンジなど動画レッスンが
できあがるまでの裏側をお届けします。
ビクトリアサンドイッチケーキとは?
パウンド生地に苺ジャムをサンドしたシンプルなイギリス菓子です。
本来は、バター・砂糖・卵・粉が1:1:1:1
…つまり同割のパウンド生地。
ずっしり重めの食感が、想像できますね。
地元素材「すだち」「なると金時」でアレンジ
教室では「地元素材」をテーマにしたお菓子で
素材の活かし方や、製菓理論をお教えしています。
徳島で今、旬の素材といえば「すだち」や「なると金時」
どっちか1つ選ぶ?
いや、どっちも食べたい!でしょ?
ということで、2種類作ることにしました。
すだちといちじくのアレンジ

「すだち」に合わせたのは「いちじく」
きゅんと酸っぱい爽やかな酸味と、
プチプチ&濃厚ないちじくのジャムをサンドしました。

合わせて読みたい
こちらの記事で詳しく紹介しています。
すだちのビクトリアサンドイッチケーキができるまで
なると金時とブラムリーアップルのアレンジ

もう一つは「なると金時」と「ブラムリーアップル」
ほくほくに蒸したなると金時の
お芋のクリームを、たっぷりサンドしました。
そこに合わせたのは、スパイスをきかせた
ブラムリーアップル(調理用青りんご)のジャム。
お芋好きにはたまらないケーキです。

合わせて読みたい
こちらの記事で詳しく紹介しています。
なると金時のビクトリアサンドイッチができるまで
意外にも、試作に時間がかかったのが生地
一番迷ったのは…意外にも生地でした。
はじめは、4同割のパウンド生地で作ってみたのですが、
気温が高いせいか、重く感じてしまって。
かといって、スポンジ生地のように
ふわふわ軽い感じのイメージでもない。
素材を追加してリッチにしてみたり、
配合を変えてみたり、あれこれ試した末に、
1周回ってシンプルに戻ってきました。
最終的にジェノワーズ法で作った生地に
今回のジャムやクリームをサンドしたら
バランスが良かったので、落ち着きました。

こういう時に、製菓理論の知識があると助けられます。
重すぎず軽すぎない、しっとりした生地です。
サンドイッチティンで合理的に作る
イギリスでは、サンドイッチティンという
薄い丸型を2つで焼きます。
焼き時間が短くてすみ、スライスの手間も省けるわけです。
海外のお菓子や料理を作っていると、
合理的で「なるほど~!」ってことが多くよく感心します。

ただ、日本のオーブンでだと、型2台は入らないことも多い。
だから、1台で焼いてスライスするやり方が一般的です。
ヴィクトリア女王とケーキの由来
実はこのケーキ、ヴィクトリア女王のために
作られたと言われています。
女王は最愛の夫を、クリスマス前に亡くされて、
その悲しみを癒すために作られたのがこのケーキだそう。
苺ジャムを挟んだ、シンプルなケーキを
女王はとても気に入り、その名が残るほど
愛されたお菓子になりました。
いつの時代も、お菓子には人の心を癒す力があるんですね。
お菓子は、愛情をカタチにする芸術のようなもの。
食べる人の好みに合わせて、
好きなジャムを選べることができるのも、手作りならでは。

ビクトリアサンドイッチケーキ 動画レッスン
動画レッスンは10月1日に公開予定。
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