酒粕でキャラメルづくり【お菓子の素材帖】

お菓子の素材帖

子どもの頃。
夜になると、おばあちゃんが台所で
酒かすと水をお鍋に入れて、ぐつぐつ…
そこへ、お砂糖をたっぷり。

ヘラでぐるぐるかき混ぜる音と、
ふわっと立ちのぼる、糀とお酒の香りがすると
「あ、今日もあれだ!」とすぐに分かりました。

ちょっと元気を出したいときに、
おばあちゃんがよく飲んでいた、酒粕ドリンク。

私も真似して、少しだけ飲んでみたいと、もらったら…
子どもにはちょっと強烈で、体験したことのない味。
だけど、なぜかまた飲みたくなる、不思議な味でした。

そして、大人になった私はというと
ときどき、無性に酒かすドリンクが飲みたくなるんです。
あの、濃くてあたたかくて、ちょっと酔いそうな香り。

こっそり自分だけの楽しみに、
酒粕をサッと焼いて、おやつ代わりに食べることもあります。

だけど、家族はあまり酒粕が得意ではないので、
料理に登場させるのは、自然と少なくなります。

お菓子レッスンで「酒粕クリーム」を
キャロットケーキで教えていたことがあります。

でも、やっぱり好みは、分かれると思うので、
フランス菓子の教室で「教えなくてもいいかな」
…と登場しなくなりました。

だけど、今でも、
酒粕スイーツを見かけたら、ほぼ100%買ってしまいます。

そして、毎回思うんです。
「やっぱり、好きだなぁ」って。

そんな大好きな酒粕で、キャラメルを作ってみました。

お鍋で煮つめていると、
糀とお酒の香りが、ふわっと立ちのぼってくる。

その香りだけで、
ちょっと酔っぱらいそうなくらい、いい香り。

仕上がりの色は、やさしいオフホワイト。
お米を思わせる、柔らかな色味も美しいですね。

フルーツのピューレに比べると、
ややソフトな食感に仕上がります。

ひと口食べると、どこか懐かしくて、
独特の香りが、ふわっと鼻にぬけて余韻が残る。

酒粕好きには、きっとたまらない味です。

数量限定で販売されている、
地元徳島の松浦酒造さんの酒粕「鳴門鯛」
香りが良くてお気に入りです。

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地元素材×和モダンフランス菓子を、製菓理論から学べる商用OKのマンツーマンお菓子講座|アトリエ エス リエゾン(徳島・オンライン)
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