マドレーヌの生地をねかせる理由

お菓子作りのコツ
「マドレーヌは、焼く前に生地をねかせることが大事と
レシピに書いてあるのを見かけます。
YouTube動画に出している、マドレーヌ・ショコラは
絞ってからねかせていましたがどんな意味があるのでしょうか?」
との質問が受講生さんからありました。
例えば、チョコレート味のマドレーヌ生地は、
休ませずに焼くケースも見かけます。

はしょってもいいの?と疑問がでますよね。
マドレーヌの生地を寝かせるメリット、おへそが出る原理を解説します。

マドレーヌ生地は寝かせなくてもおいしくできる

通常、マドレーヌの生地は乾燥しないようにラップをかけて、
冷蔵庫で寝かします。

時間は1時間から一晩くらいがねかせる目安です。

ただ、生地を寝かさずに焼いても、
マドレーヌはおいしくできます。

マドレーヌ生地を寝かせるメリット3つ

ではなぜ、わざわざ生地を寝かすのでしょうか?
メリットがあるからです。
生地を寝かすことによるメリットが3つを紹介します。

素材どうしが馴染んでおいしくなる

生地をねかせることで、完全にとけきってない
グラニュー糖が
しっかりと溶けきります。
 

お菓子づくりには、微細粒のグラニュー糖を使うことが多いですが
てんさい糖や、きび砂糖などで作ることもあります。
 
溶けずらく粒子が大きい砂糖の場合は
混ぜた直後は完全に溶けきっていないことがあります。

ねかせることで素材同士がよくなじみます。

実際に食べ比べると、すぐに焼いたものは
味がなじんでいな印象があります。
休ませた方がバターの風味が濃く食感もよく感じます。

グルテンを落ち着かせる。

マドレーヌの主な材料は、
卵、砂糖、小麦粉、バター、ベーキングパウダーです。
お菓子づくりでは
卵=水分 小麦粉=油脂 と捉えます。
 

本来混ざりにくいものを、ぐるぐる混ぜてつなげているため
グルテンができやすくなり、生地にストレスをかけています。
 
ベーキングパウダーが入っていても、
混ぜ過ぎればグルテンによって膨らみが抑えられてしまいます。

ねかせることで、グルテンの力が弱まって焼成時に大きく膨らみます。

形をキレイにする

マドレーヌのトレードマークと言えば、ぷっくりふくらんだおへそ。

このふくらみは、生地が冷えている方がくっきり出やすくなります。

おげそがある=良い、ではなく
「自分がどういうマドレーヌを作りたいか?」
になるのですが。

見た目にも愛らしい、おへそが出る原理を考えてみましょう。

マドレーヌのおへそがでるのはなぜ?

生地をオーブンに入れると、熱はまわりから
中心に向かって伝わって、最後に中心部に火が入ります。
 
中心で生地の中の水分が水蒸気になって抜け出るときに
焼き固まった表面を突き破って、噴火するようにふくらみます。

ベーキングパウダーも加わるので
さらガスでふくらんで
大きなおへそができます。

さとこ先生
さとこ先生
つまり、表面と中の生地との温度差が大きいと
おへそがよりしっかり出るんです。

型に流して冷やすvs冷やして型に流すか?

YouTubeライブのテーマにとりあげたところ
コメントで質問がありました。
質問Q
先生のレシピのマドレーヌショコラは、
ボウルごと冷やすのではなく、型に入れてから
冷蔵庫で冷やし固めるのはどうしてですか?
さとこ先生
さとこ先生

チョコレートを使った生地の作業性をよくするためです。

溶かしたチョコレートを加えた生地は、

生地の温度が下がるとしまって絞りにくくなります。

扱いやすいうちに型に絞ってから休ませる手順にしました。

ただ1回で焼ききれない量を作ったときは、
ボウルを室温においておきます。

焼けたら型を洗って絞れば問題ありません。

チョコレート以外の生地は、ボウルで冷やした方が
扱いやすくなりますので寝かせてから絞ります。

このようにお伝えしたところコメントをいただきました。

生徒さん
生徒さん
作業性のためですね、作業の意味が分かると
頭が整理されて取り組むことができます。
生地を寝かせている時間もおいしく見栄えよくなるのに
必要な時間なのだとポジティブな 気持ちで持てました。
質問にあったマドレーヌ・ショコラふき味噌キャラメル
レシピと動画はこちらでご覧になれます。

まとめ

マドレーヌの生地を休ませる理由
・素材同士が馴染んでおいしくなる
・グルテンを落ち着かせる。
・形をキレイにする。
溶かしたチョコレートを使う生地は、生地がしまりやすいので
作業性をよくするために型に先に絞る。

この内容を動画でご覧になりたい方はこちら

所用時間:11:24

今回はマドレーヌを取り上げましたが、
フィナンシェ、パウンドケーキ、クッキーなども休ませることがあり
お菓子の種類によって意味合いは違ってきます。
 
作業の意味を分かりながら、お菓子をしっかり学びたい方は、
和モダンフランス菓子のプロコースへ。

日本の地元素材を生かすお菓子づくりを通して
お菓子の基礎を身につけていきます。

 

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プロフィール紹介
幸せつなぐパティシエ
とくもと さとこ

「趣味のお菓子づくりからプロの仕事に変える」
をコンセプトに
お菓子を仕事にしたい方向けのお菓子教室を運営。

製菓理論をしっかり身につけながら
「日本の地元素材を生かす」にフォーカスした
お菓子づくりを学ぶことで、

・オリジナルレシピ生み出すスキル
・失敗の原因を自分で解決するスキル
・安定した仕上がりの再現するスキル

を身につけます。

「売れるお菓子」を開発し、
お客さまに届けるまでをゴールにサポートしています。

お菓子教室18年目。
のべ3800人を指導してきた経験を生かし

特に「おひとりさまお菓子起業」を
目指す方へのサポートに力を入れています。

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