オーブンの中で、シュー生地がふくらんでいたのに
出したらしぼんだ。
ふくらむけれど、ボリュームがなくて。
カスタードクリームが少ししか入らない…など。
“ふくらみ”が思うようにいかないこと、ありませんか?
手順が独得だからこそ、感覚をつかむまで
上手くいかないことも多い生地です。
シュー生地がふくらまない原因はズバリ3つです!
加熱不足・卵の量・焼き方
何を改善したらよいのか?
自分で考えるヒントが見つかるように解説します。
シュー生地がふくらまない原因【加熱不足】
3つの原因の1つ、加熱不足について。
デセシェとは?
シュー生地づくりで何度かある、加熱のタイミング。
ふくらまない原因に、特になりやすいのが下記の工程です。
小麦粉を加えてひとかたまりになった生地を
火にかけて練るように混ぜる。
この工程をフランス語で
デセシェ(dessécher)=再加熱 と呼びます。
(以下はデセシェと書きます。)
加熱が足らないまま、次の工程へ進みませんでしたか?
ではどれくらい加熱すればいいの?
これを理解するためは、デセシェを
なぜするのかお話しますね。
なぜ加熱するの?
デセシェの目的は「でんぷんの糊化」です。
糊化とは…?ご飯を想像してみて下さい。

余分な水分を蒸発させるために行います。
風船みたいにふくらんで、よくのびるのは
生地がペタペタして、粘り気があるから。
そのために不可欠なのが、でぷんの糊化です。
どれくらい加熱する?
デセシェの理由が分かったとろこで
具体的にどのくらい加熱するか?

中心温度が80℃前後になるまでです。
生地に透明感がでてきます。
小麦粉が糊化するのは、さらに高温。
80℃では糊化しきれないのですが
ここで加熱しすぎると油がにじみ出ます。
鍋底に膜がはるまでだけでは判断できない理由
見極め方法でよく紹介されるのが
「鍋底に膜がはるまでが目安」
ですが正確には、膜だけで判断できないとも言えます。
なぜなら、フッ素加工の鍋だと膜がはらないことがあるし
小麦粉の配合が多いレシピだったり
火が弱すぎた場合などは、タイミングが変わるからです。
鍋底に膜がはる、を目安にします。
シュー生地がふくらまない原因【卵の量】
卵は全量加えない
なぜかというと、さきほどお伝えした加熱の加減によって
かたさを見ながら、少しずつ加えて調整します。
生地のかたさの見極め3つのポイント
何となくこれくらい?と作ってはいるけど
1 生地を持ち上げて落としたとき逆三角形にたれ下がる
2 生地が温かい
3 ツヤがあってなめらか
マンツーマンプランの製菓理論レッスンでは
卵の量によって生地がどう変わるのか
さらに深堀りしていきます。
動画なので繰り返し復習できますし
オンラインでもレッスン時間をもうけているので
直接質問いただいくとお答えしています。
卵をのんびり加えてはいけない理由
時間をかけ過ぎていると、
かたさで良し悪しが判断できなくなります。
小麦粉のでんぷんがかたくなってしまうからです。

温度が下がらない工夫を加えています。
シュー生地が膨らまない原因【焼き方】
ふくらんでいたのにしぼむ理由
焼いている途中でオーブンの扉を開けない
というルールがあります。

その温度合っていますか?
上手くふくらまない方がいらっしゃいます。
オーブン温度計で確認すると60℃以上差があり
半年ほど悩まれた末に、買い替えられました。

調子が良くない方は考えるタイミングです。
新しいオーブンを購入された方がよいと思います。
シュー生地がつくれるとバリエーションが広がる!
いただけるのは、手作りだからこそです。
シュー菓子のバリエーションが
クロカンブッシュ
ひんやりアイスと
温かいチョコレートソースがからみ合う
プロフィットロール
リング状に絞ると、パリブレスト
パリとブレスト(ブルターニュの町)
との間で行われた、自転車レースを記念して
車輪をかたどったフランス菓子です。
棒状にすると、エクレア
自分の要件に合わせて、レシピをどのように作っていけばいいか
シュー生地の理論…一生ものの知識が学べます。
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